損をしないための買い替えの税金

買い替えの際には、「買った」ときの税金に加えて、「売った」ときの税金も考えなければなりません。売ったときにかかる税金の主なものは「譲渡所得税」です。譲渡所得に対して、所得税(国税)と住民税(地方税)が課税されますが、居住用の財産の譲渡に対しては軽減措置があります。ただし、売却に対する軽減措置を使うと、新たに買った住宅の特例措置が使えないようになっています。損をしないように税金についても、勉強しておきましょう。

売却の際にも税金がかかるケースも

自宅を売却する際、売却価格が取得価格を上回っていた場合に、その上回った部分に譲渡所得税がかかります。譲渡所得は、次の計算式で求めます。

売却価格-(取得費+売却時の諸費用+特別控除)

この計算式で求めた譲渡所得に対して、所有期間に応じて、所得税(国税)と住民税(地方税)がかかってきます。概略は別表を参考にしてください。

譲渡所得が3,000万円以下なら無税

自宅を売却する場合は、前掲の計算式で求めた譲渡所得が3,000万円以下であれば、課税される心配はありません。租税特別措置法による3,000万円特別控除により、税金は払わなくてすみます。適用条件はいろいろありますが、一般的な住宅を売却する場合には、「3,000万円特別控除」をまず考えてみてください。

「買い替え特例」がある?

相続や遺贈により取得した住宅を売却して、新たに家を買い替えたい、というケースもあります。このケースでは、取得費がほとんどありませんので、3,000万円特別控除をつかっても高額の税金を払わなくてはならない場合もでてきます。この場合には、「買い替え特例」が使えるか検討してみてください。買い替え特例は、売却によって生じた譲渡所得のうち、新たに購入した住宅の価格分を次に売却するまで課税を繰り延べるという制度です。

「買い替え特例」もある

住宅を購入する場合には、「住宅取得促進税制」という制度があります。返済期間が10年以上の住宅ローン残高(公的融資、民間融資を問わない)に対して、15年間にわたって所得税から税額控除してくれます。(注:借入金、購入する住宅、購入する人に対し、諸条件があります)。

ただし、買い替えで「3,000万円特別控除」や「買い替え特例」などの制度を利用した場合は、適用されません。また、「3,000万円特別控除」と「買い替え特例」も同時に使えません。どの制度を利用したら得かも、ある程度自分で計算してみてください。ただ、税制は複雑ですので、分からない場合は、専門家に相談してください。

譲渡所得税のあらまし

チェックポイント

得費の計算

譲渡所得の「取得費」については、

購入価格-減価償却費+購入時の費用
(取得費が分からない場合は、譲渡価格×5%)

※費用には、仲介手数料、印紙代、登記費用、登録免許税などが含まれます。

3000万円特別控除の適用条件
(1)
売主自らが居住していた住宅(土地と建物)の売却
(2)
転勤などで住んでいない場合は、住まなくなってから3年目の12月31日までに売却。
(3)
家屋を取り壊してから売却する場合は、取り壊し後1年以内の売却(原則として土地のみの売却は対象外)。
(4)
配偶者、親子、生計を共にする親族、内縁関係など売主と特別な関係にない人に売却。
(5)
売却した年の前年、前々年にこの制度の適用を受けていないこと(3年に1回しかこの制度は利用できません)。
(6)
確定申告が必要です。

※買い替えでなく、単純に売却する場合も適用されます。

税金は専門家に相談を

税制は頻繁に改正が行われますし、適用要件なども複雑です。素人考えで対処すると、思わぬ税金の徴収が舞い込みあわてることにもなりかねませんので、専門家に相談してください。

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